妻のうつ病発症は夫へのあてつけ?
私の通院に夫が同席してくれたのは、うつ病発症から一年が過ぎた頃だった。相変わらず、夫は私の病状を理解しようとはしなかった。
「本当に病気なの?」
「うつ病ってなに?」
そんな程度の解釈だった……。
心の病気になったという事実は、彼にすれば〝あてつけ〟でしかない?
夫にとって妻のうつ病は仮病でしかない?
そう思えば「仮病を使ってまで配偶者をとっちめようとする妻」を客観的にとらえてしまって、私は再び自分を責め続けていた。
自責心は治療の経過に悪影響だったことは言うまでもない。
私は精神科に入院することになってしまった。
病院から渡された〝入院加療計画書〟には「3ヶ月の入院加療を要する」と記載されていた。そして、開放病棟より静かだからという理由で閉鎖病棟に入ることになる。
ふつう閉鎖病棟のほうが重症患者が多く、静かさという点でどうか?などの疑問は薄々ありはしたが、病院が言うことなんだからとさして気にはしなかった。
もっとも、当時の私は精神的に病気だったのだから自分では良く覚えていないようなおかしな言動があったのかもしれない。
医師側は、そのあたりを考慮しての閉鎖病棟だったのかもしれない。
閉鎖病棟の中で考えたことは、私がいちばん考えたくはなかったことだ。
けれど、考えちゃダメだと自分に言い聞かせても言い聞かせても、頭に浮かぶこと。
それは、誰のせいでここにいるのか?ということだった。
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