MNPでお金のめぐりがどんどん変わる!!

友だち追加

結婚を後悔させる理由があふれている
それでも離婚しないのは
愛が消えぬから・・・?
「結婚なんて面倒なだけ」そんなことを口ずさんでいた夜オンナも、いつしか妻となった。そして、生まれて初めて経験する〝ひとりではない幸せと喜び〟けれど幸せなんてつかの間だった・・・結婚とは・・・後悔するもの? 過ぎゆく時間に問いを立てる・・・

スポンサーリンク

旦那の帰りが遅い理由を詮索する嫁


結婚してから夫の帰宅時間が次第に遅くなってゆく……

この現象に遭遇する妻は少なくないのでは?

私も例外なく、結婚して一年、また一年と時間が過ぎゆくたびに〝旦那の帰りが遅くなる〟経験をした。

仕事が忙しい、残業が、付き合いが、飲み会が…
理由なんていくらでもあるだろうし、理由のすべてがひと言で事足りる。
夫にとって、帰宅が遅くなることはひと言の理由でかたづけられるものでも、妻にとっては案外、悩ましい問題だ。
ひと言の〝遅くなる理由〟について様々な詮索をしてしまうからだ。

「今日は晩飯いらない」が初日なら、翌日からは「今日も…」となる。それが連日となると理由を付け足すことさえなくなるのが常だった。

その日も、夫の帰宅は遅かった。

例のごとく「今日も遅くなる」とメールを受け取った後、私はスーパーに食材を買いに出た。もちろん、自分一人の食材を買いに出たわけだが……
と言いつつ、ちょうど冷蔵庫の中がスカスカになってきた頃でもあったので、面倒くさいなあと思いつつスーパーに向かった。

だが、数日分の食材を買おうかと思えど、やっぱり当日の自分の分だけを買い求めた。もちろん? 調理する必要のない総菜ばかりだ。
なんだか今日も一人かと思うと、ちょっとした調理さえ面倒くさくなってしまった。ご飯をといで炊飯器のスイッチをいれるのさえ邪魔くさい。
おにぎりと、総菜を一品、お湯を入れるだけの味噌汁を買い求めると家路につく私。
主婦というよりは仕事帰りにスーパーに立ち寄った独身女子?

帰宅後、テーブルには三つの食材を並べた。
食事中、旦那の帰りが遅い理由がフワフワと頭の中を漂う。そう、理由を詮索していたのだ。なぜ? 毎日? 本当は?
詮索とは、あまり良いことを考えないから詮索と言う。
最近の夫の言動を思い起こして理由を精査する妻。私って、疑い深いいやな女だ。

夫の言い分はこうだ。
課員全員の業務が忙しい。幸い自分の持ち分はこなしているものの、他の課員が仕事に追われている以上、自分の領域だけ綺麗にしておけば良い雰囲気ではない。つまり、忙しいのだからチームで仕事をシェアするのは当然のことだと言う。
要するに、自分一人そそくさと退社できないんだとか…

これについてはわからないでもない。むしろ、サラリーマンなのだから仕方ない話だろう。ただし、その後の行動は理解できない。
その後の行動とは、残業が長引いた後に皆で飲みに行くことを断れないと…。
念のため、その日に限った話ならかまわないのだが連日に及んで、仕事も飲み会もみんな仲良くいつも一緒? 深夜の零時近くまで?
どうもおかしいじゃないか?
ついつい疑ってしまうのは、過去に同様の言い分で〝実は単身で女遊びをしていた〟事実があるからだ。
だから、ああだこうだと会社の人間を持ち出して帰宅時間の遅いことと紐付けする夫に不信感はなくはないのだ。


断れないタイプの男、付き合いを大事にする男。そうやって旦那を形容しておけば気楽かも知れないが、こちとら旦那への愛情は一方通行ながら存在するのだ。
表面的に、まあいいや、あんな男のことはと自分に言い捨てておきながら、悶々とする女が私である。

「おかえり」と遅い帰宅を出迎えたその日。
付き合いや残業について日をまたいでブツブツ文句を言っていた。

どうやら、帰宅が遅かった理由は本当のようだ。

そうはいっても、待つ女の愚痴を訊いてくれる夫ではない。
自分の言いたい愚痴を私に言い渡せばすっきりしたのだろうか……テレビを見てくつろぎ始めた夫。
いいもんだね、言える人は。訊くばかりで言えぬ私だって気が滅入るのよ……
私は自分に愚痴をはいていた。

布団の中で、わざと聞こえるように夫に話しかけた。
「待つ身の気持ちも知って欲しい」と。
すると、とたんに夫は切れてしまった。
「だからさ!先に寝てればいいじゃない」
彼の言い分はこうだ。
誰も待っていてくれとお願いしていないのに、深夜まで待たれると心配を押し売りされたようで腹立たしいとのことだ。
なるほど…なるほど。
彼らしい考え方だね。

待たぬことは容易だ。けれど、待つ人がいることはうれしいことではないのか?それが私の本音なのだが、男ってそういうこと言う女が好きじゃないのかな…?


待ちくたびれたその日、布団の中で夫を不快にさせてしまいながらも、眠くなってウトウトしていた私。そんな私に、今度は夫から話しかけてきた。
「もう寝た?」
「まだ寝てないよ、なに?」
「なにもない…」
「………」

なんだなんだ、やっぱりこの人、待っていてくれたことがうれしかったんだ。
ふてくされたような言い方で、待たれることは迷惑だなんて言い方するけれど、内心は自分が眠るまでに妻が起きていることを知り、安心して、そして自分が眠りにつく…。
そんな一面に触れて、ようやく私の気持ちも一段落したのだった。
スポンサーリンク


――アクセスの多いページ――

スポンサーリンク